2007年5月11日金曜日

金平日という人物

金平日と2人の子供の写真(中央日報のサイトより)

偶然ネット上で発見したのだが、北朝鮮の金正日の腹違いの弟という人物の写真が掲載されていた。この写真を載せていたのは、韓国の新聞社の中央日報のサイト。

この腹違いの弟というのは、金正日が実権を把握した後、その継母と弟妹を抑圧したようで、北朝鮮の国外で長く住んでいるようだ。具体的には写真の記事にあるように、ブルガリアやフィンランドといったヨーロッパで大使を務めているようだ。

現在はポーランド大使をやっているということだが、なぜ、今になって、この金平日とかいう人物の写真を掲載するのだろうか。

これは個人的な推測だが、現在の金正日体制が崩壊した後、この金平日が北朝鮮のトップに座るのではないかという気がする。だからこそ、新聞社はその注目すべき人物の写真を掲載したのではないか?

現在の金正日体制はおそらく長くは続かないだろう。金正日は遅かれ早かれ権力の座から引きずり下ろされると思う。その場合は、アメリカによる北朝鮮への介入ではなく、たぶん中国が介入するのだろうと思う。中国が北朝鮮に介入して金正日体制を何だかの形で崩壊させるのではないか。

金正日体制崩壊後は、金正日の子供がそのまま後を継ぐというのは、可能性としては薄いのではないだろうか。かつて日本に入国してそのまま北朝鮮に送り返された金正日の息子がいたが、あれが後を継ぐとは思えない。

やはり金正日体制の中で冷や飯を食わされた側に、次の権力が移るのではないか。それを考えると例えばこの金平日なんか、まさにぴったりだ。写真で顔を見ても金正日よりもはるかにまともな感じだし、ヨーロッパの大使を長く続けていただけに、国際感覚もそれなりにあるだろう。また写真の記事でも軍部にいたこともあるそうで、軍部もこの人物を支持する可能性は高い。

もっとも気になるのは、記事にもあるように、長い間海外生活が続いたわりに金正日とそっくりの言行で知られる、ということだ。金正日と同じような考えだと、統治のスタイルも同じようなものになる可能性もあり、これを中国やアメリカが支持するかどうか、不透明なところがある。

まあ、いずれにせよ、北の次の政権を担う候補としては、注目してよい人物ではないか。

一応以下に記事の部分だけ引用しておく。(古くなると記事を見れなくなるので)


「金正日の腹違いの弟、金平日の最近の写真公開」(中央日報より引用)

金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長の腹違いの弟、金平日(キム・ピョンイル)ポーランド駐在大使の最近の姿が公開された。

ポーランドのナレフ市ホームページ(www.narew.gmina.pl)に掲載されている金平日の写真は、今年2月に現地で金剛山(クムガンサン)写真展示会や体育行事に参加し、貿易会社や民俗博物館を見て回った当時のものだ。

防寒服に帽子をかぶった金平日は硬い表情をしている。 行事に息子インガンと娘ウンソンを連れて行った。 西欧型の洗練された外貌のウンソンは、大使館の職員らが歌っている間、日本製カシオ電子オルガンを演奏した。 また息子インガンは北朝鮮チームが優勝した卓球試合に選手として参加した。

金平日は金日成(キム・イルソン)が1953年に結婚した後、妻の金聖愛(キム・ソンエ、83)との間に生まれた2男1女の長男。 80年10月の第6回労働党大会で後継者に公式指名された金正日(キム・ジョンイル)が実権を掌握し、継母と腹違いの弟妹を抑圧したことで、金平日は海外へ出ることになった。 88年ハンガリー大使をはじめ、ブルガリア・フィンランド大使を経て、98年からポーランド大使を務めている。

金平日の妹・敬珍(キョンジン、55)は金光燮(キム・クァンソブ)大使の妻として14年間オーストリアに滞在中で、ドイツ大使館に勤めた二男・英一(ヨンイル)は2000年に現地で病死した。 長い間の海外滞在にもかかわらず、金平日は金日成そっくりの外貌と言行で注目された。 特に、軍隊経験がない金正日と違い、要職の人民武力部作戦副局長を務めた大佐出身で、一時は金正日に何かあれば軍部の支持を受けて後継者に浮上するという観測もあった。


以上記事からの引用でした。中央日報の記事へ