2007年5月10日木曜日

人類はみな兄弟

昔、テレビで「人類、みな兄弟」というようなことを言っていたおじさんがいた。それが誰だったのか名前を思い出せない。あまりに昔だからね。

それはそうと、科学的にも全人類は共通の祖先を有するということがDNA分析から分かったようだ。


「全人類、アフリカの新人が共通祖先」(Sankei Webより引用)

 【ロンドン=蔭山実】ケンブリッジ大学とアングリア・ラスキン大学の合同研究チームは7日、DNA分析から、オーストラリアのアボリジニが約5万年前にアフリカを出て拡散した新人と共通の遺伝子特性を持つことから、アフリカから渡ってきた新人がアボリジニの直接の祖先であることが確認されたと発表した。アボリジニだけは異なる特長が指摘され、祖先が問題になってきたが、これで人類はすべてアフリカで誕生した新人を共通の祖先として地球上に広がったことが裏付けられた。

 地球上の人類でアボリジニだけは発見された骨格や道具の化石から他の人類と著しく異なる特長がみられ、ジャワ原人(ホモ・エレクトス)との交配があったとの説もあった。だが、交配を裏付ける原人との共通の遺伝子は発見されなかったという。

 約5万年前のオーストラリア大陸はニューギニアと陸続きで、ユーラシア大陸とは狭い海峡で隔てられていたが、8000年前にニューギニアとの陸続きが水没し、他の大陸から完全に遮断されたといわれる。

 ケンブリッジ大学のトーマス・キビジルド博士は「アボリジニの祖先がオーストラリア大陸に最初に移動してきた後に大陸が外界と遮断され、それが長く続いたためにアボリジニは他地域の人類と異なる特性を示すようになったとみるのが妥当だ」と話している。

(2007/05/10 11:17)


この記事からだと、アボリジニを除いて他の人種は共通の祖先を持つことは、すでに分かっていたらしい。自分はこの事実を知らなかった。

それはそうと、この記事でアボリジニが他の人種と違った特徴を持っていたというのをはじめて知った。

ところで「著しく異なる」という特徴で、「骨格」が他の人種と異なるというのは、まだ理屈としては理解できる気がするが、「道具の化石」を理由に他の人種と異なるとするのは、どうも解せないものがある。

「道具」に着目するということは「文化」が我々と違う、という理由で自分たちと区別することだろう。これは生物学的な問題ではないから、人種だとか人類とかの問題ではないんじゃないか?この辺り、少々気になる。下手をすれば、単なる人種差別に繋がりかねない雰囲気だ。

どうしてここで「道具」なんかを持ち出して、「同じ祖先ではないかも」なんて問題意識が出て来るのかね?


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ネットでいろんな国のサイトを覗いてみると、本当にいろんな言語やいろんな雰囲気があって面白いものだ。さっき、リンクをたどってアラビア語と思われるサイトに出くわしたが、本当に何を書いているのか、皆目見当もつかなかった。英語でない言語でも、ローマ字ならまだ多少の類推はつくものの、文字自体がまったく慣れていないので、簡単なことでもまったく見当がつかない。例えばこのアラビア語のサイトなんだが、本当に何も分からない世界だ。

本当に世界には様々な言葉文化があるもんだな。