2007年5月4日金曜日

またか、バイロイト盤

またしても、フルトヴェングラー指揮する、バイロイトでのベートーヴェン「第9」の録音が新しくCDとして発売される。

バイロイトの「第9」は同一録音であるにも関わらず、複数のレーベルからCDもしくは、CD-Rとして売られてきた。はたして、これで何枚目のバイロイト盤になるのだろうか?


これはクラシックを聴かない人には分からない話題であった。一応説明すると、20世紀の前半から第2次世界大戦を経て、戦後の54年まで活躍したドイツの大指揮者、フルトヴェングラーの指揮したベートーヴェンの交響曲「第9」の録音のこと。フルトヴェングラーはカラヤンの前のベルリン・フィルの常任指揮者だった。

このバイロイトの「第9」はあらゆる「第9」の録音の中で最も優れた演奏と言われており、文字通り名盤の誉れが高い。ただし、録音は1951年のライブでモノラル録音。音が古いので、その点が弱点になっている。

そこでできるだけ良い音質でこの演奏をCD化しよう、ということから、色々なレーベルが独自のマスタリングをしてバイロイトの「第9」を発売してきた。2005年以降は、フルトヴェングラーの死後50年を経て、著作権が切れたのか、こうしたことがされるようになった。

この種のマスタリング盤はオリジナルのEMI CLASSICSの録音と異なり、マスターテープからの製版ではなく、LPから音を取ったものであるようだ。俗に言う盤起こしというやつ。評判は各レーベル共一長一短であるらしい。

今回発売されるバイロイト盤は、こうしたLP起こしではなく、マスターテープの予備として保存されいたものの、デジタルコピーを使って製盤したというもの。発売元のオタケン・レコードは、すでに同じバイロイトの「第9」を2種類発売している。(その内の一枚は買って持っている)だから今回で3枚目の発売ということになる。

HMVのレビュー(制作者のレビュー)には、大変音質が良いことが書かれていて、これは興味を持った。自分でも、すでにバイロイトの「第9」を持っていることから、新しくまた買うのは、いささか躊躇するが、それでも今まで使われていなかったテープからの製盤ということで、興味はある。

これは買うか、買わざるべきか思案のしどころ。

HMVのバイロイト盤のページ