2007年6月10日日曜日

CIAの収容所

CIAのテロ容疑者収容所がルーマニアとポーランドにあったというニュース記事と若干のメモ。


「CIA収容所を確認 ポーランドとルーマニア 欧州会議」(asahi.comより記事を引用)
2007年06月10日00時59分

 欧州46カ国でつくる人権擁護機関の欧州会議(本部・仏ストラスブール)は8日、テロ容疑者を収容する米中央情報局(CIA)の収容所がポーランドとルーマニアに設けられていたことを「確認した」とする調査報告書を発表した。収容者を鎖につないだり、裸のままにしたりするなどの人権侵害が行われていたと指摘した。両国政府は収容所の存在を否定した。

 報告書によると収容所は03〜05年に置かれ、CIAが直接運営。米同時多発テロの計画立案者とされるハリド・シェイク・モハメド容疑者らが収容されていたという。

 欧州会議は昨年6月、ポーランドとルーマニアに収容所が置かれていた可能性を指摘し、欧州の多くの国が移送拠点などとしてCIAの作戦に協力していたとする報告書を発表した。ブッシュ米大統領も9月、国外拘束施設の存在を認めたが、具体的な国名は明らかにしていなかった。

 報告書は、両国の当時の大統領が収容所の設置を許可していたと指摘。米国の経済支援を強く望んでいたことから、収容所の設置対象国に選ばれたと分析している。

 報告書をまとめたスイスのマルティ上院議員は記者会見で「欧米情報機関の関係者から匿名で証言を得た。証言はすべてクロスチェックして確認した」と述べた。


なんとも恐ろしいニュースだ。例え目的がテロの防止だとしても、これはやり過ぎだろう。考えてみれば、なぜアメリカが外国で収容所を作れるのだろうか。そもそもこの辺りから疑問だ。

各々の国は主権国家なのだから、外国が運営する収容所など作れるはずがないし、こうした存在が許容されるとも思えない。それが何故可能だったのか、ここから問われる必要があるだろう。

欧州は人権のうるさいところだし、そんなところで、アメリカのCIAが自分たちの好きなように、収容所を作っていたとは驚きだ。もっともこの収容所はアメリカが勝手に作ったというよりも、ポーランドやルーマニア政府は当然に知っていたはずだし、収容所を作る際に話しはあったはずだ。

その意味ではアメリが勝手にやっているとは言えないかも知れないが、それにしても、ポーランドやルーマニアのどういった地域に収容所は作られていたのだろうか。

アメリカ軍の施設の中か?それともアメリカ政府とは表面的に関係ないそぶりをした建物に収容所施設を作っていたのだろうか。

ーー考えてみれば、ルーマニアやポーランドにアメリカの収容所があったということは、アメリカ政府の都合で設置することができる機関を外国にも作ることができるという意味だ。だからテロ収容所以外にも、他の目的で作れるアメリカ政府機関が存在してもおかしくないということになる。

また、アメリカの友好国であれば、こうしたテロ収容所や他のアメリカ政府の施設がいくつも存在している可能性もあるということだ。

例えば、それは日本に存在しても不思議ではない、ということになる。特に日本を含みアジアの場合、アメリカは政治的に深く関わってきた。欧州にはないアメリカ軍の基地もある。アメリカ軍の基地にいろいろな施設を併設してあったとしても不思議ではないわけだ。

そうゆうことを考えていくと、我々の住み日本という国も、もしかすると同じようなアメリカの施設が存在するのかも知れない。

次のサイトにはタイやアフガニスタンにもCIA秘密収容所が設けられていたとされるとしている。

東奥日報の「ニュース百科」ーーーCIA秘密収容所