2007年4月28日土曜日

三角合併とヘッドハンティング

5月も目前だが、5月から外資による株式交換による三角合併が解禁になる。

そこで、日経サイトでこんな記事を見つけた。
Nikkei Netより引用。http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070428AT2Z2700A28042007.html

「三角合併」来月解禁、紹介各社が幹部級人材の確保急ぐ」
外国企業による日本企業の買収を容易にする「三角合併」の5月解禁を控え、経営幹部級の人材を紹介するヘッドハンティング各社が体制整備を急いでいる。買収に向けて日本法人を設立する外国企業から依頼が増えると見込んでいるためだ。外国の人材会社との提携や、幹部候補を探すコンサルタントの増員などで特需を取り込む。

 三角合併は、海外企業が日本法人を通じて自社株を対価に日本企業を買収する手法。合併後に存続する日本法人の経営陣をはじめ財務、法務などに精通した幹部級の人材を集める必要がある。


なんと、外資が日本の企業を買収して乗っ取るために、そのための優秀な人材を外国からではなく、日本の企業からヘッドハンティングしてしまおうという内容。

ヘッドハンティングする会社がそのための準備を着々と整えているのだという。まあ、怖いと言えば怖い記事だと思う。

一体、どの程度日本の会社が買収されていくのだろうか?こうした合併をわざわざ解禁するというのは、それなりの外圧が日本の政府にかかったと見た方が良いだろうから、合併が少数で終ると思えない。それなりの数は出てきそうな気配だ。

ところでこうした買収が5月から可能ということで、株価の推移も気になるところだ。買収劇がニュースとしてたくさん出てくると、株価は落ちるのかな?まあ、単純に考えると日本企業からすれば株価が上がってくれればいいのだが、買収する側からすれば株価は下がった方がいいでしょう。

株式交換で買収ができるのだから、外国企業の株価が高い時は、日本の企業はまずい。今、米国の株は上がっている。今までにないレベルにまで上がってきてしまった。つまり時価総額は日本企業の比ではない。簡単に買収できるくらいの時価総額になった。少し前までダウは調整していたのに、それは早々に終わり、昨日なんてニューヨーク・ダウは最高潮だった。それに対して、日経平均の動きは冴えない。なかなか高値更新しない。このダウと日経の動きを対比すると、あからさまなまでに外資に有利だ。怖いですね〜。なんかこの動き、意図的な感じもする。

一番怖いのは、外資が株式交換でたくさんの日本株を買って、その上に残りを市場買い付けにして、ある程度まとまった数になったところで、上場廃止にすると言い出したら大変だ。外資としては日経は上がって欲しくないわけだから、(少しでも安いとそれだけたくさんの企業を手に入れることができるので)5月以降、なにか暴落するようなニュースとか出るんじゃないかという気がして仕方がない。いずれにせよ、株式市場が今のまますんなりと調整を終えて上がっていくと思えない。日本側と外資との綱引きが当然行われると思う。