わりと重要なニュースと思えるのだが、何故日経はネットのニュースで載せないのだろうか?
他のニュースサイトには出ているところがあった。例えば共同通信ではこのニュースを伝えている。
米シティ、東証上場検討年内にも申請へ
2007年02月19日 10:25 【共同通信】
米金融持ち株会社大手のシティグループが、東京証券取引所への上場を検討していることが19日、分かった。市場での資金調達や知名度の向上を通じて、日本での事業基盤を強化する。米国企業の東証上場は2001年以来で、東証は外国企業の上場誘致に弾みをつけたい考えだ。
関係者によると、シティグループは、早ければ年内にも上場を申請する見込み。東証はニューヨーク証券取引所(NYSE)と1月に結んだ業務提携に基づき、すでにNYSEに上場しているシティの上場審査を簡略化するとみられる。
シティグループは日興コーディアルグループと提携しているほか、1月には日本での持ち株会社設立を発表しており、日本事業を強化している。
東証に上場している外国企業はピークの91年に127社あったが、現在では25社まで減った。東証は今後、欧米だけでなく、アジア企業の上場誘致にも力を入れる。
共同通信社 47NEWS
他には、東京新聞、エキサイトニュース、読売新聞、産経新聞、などがこのニュースを伝えている。
また、産経ウェブでは、こんなニュースもあった。
米シティ、日本で持ち株会社設立へ
米金融大手のシティグループは29日、今年7月までに日本国内で銀行持ち株会社と現地法人銀行を設立すると発表した。日本で展開中の銀行や証券などが持ち株会社の傘下に入るとみられ、数年以内に個人向け銀行支店を倍増する。
シティは平成16年に資産運用業務の法令違反で行政処分を受けたが、持ち株会社化で法令順守を強化する。また、日興コーディアルグループとの合弁事業も維持する方針を示した。
現在、金融庁への認可申請の準備を行っている段階で、シティバンク在日支店のダグラス・ピーターソンCEO(最高経営責任者)は都内のホテルで会見し、「シティグループにとって日本は今後とも重要な市場であり、営業基盤を強化していく」と語った。
(2007/01/29 22:15)
SANKEI WEBの記事
こうしたニュースを見ると、これは明らかに5月から実施される会社法の「三角合併」の解禁をにらんでの動きだろうと思う。
5月になれば外国の資本が日本の企業を買収する際に、現金を使わずに自社の株と、買収すべき日本の会社の株を交換することで買収を可能になる。
この三角合併を行うには、まず外国の企業は日本に子会社を設立してそこに自社の株式を移し、その子会社に移した株式と日本企業の株式を交換するという手順でやる。
上記の記事から察すると、たぶんシティは日本で設立するという持ち株会社を使って、そこの株式と交換をやるということなのだと思う。そして最初の記事にある、東証への上場は、日本企業の株式を持つ株主に対しての手当なのだろうと思う。
買収したい日本企業の株式を持つ者が、例えばシティの要請に応じて株式を交換したとしても、日本では上場していないシティの株式を貰ったところで、それを売ることができない。だから交換してあげたシティ株を売却できるように、東証にシティの株式を上場したのだろうと思う。
こうやってどんどん日本の企業が米国をはじめとする外国の資本の傘下に加わっていくのではないかと思う。着々と外資は準備を進めているようだ。